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2009年1月14日 (水)

メイリン その3

では、

「本物」を見ていた妹と「偽物」を見ていた姉。
アスラン・ザラという男の中の「本物」と「偽物」を見ていたが為に袂を分かち、戦うことになってしまった姉妹。

について、具体的に詳しく書いていこうと思います。

以前、別の記事で女難についてのコメントをいただいた時に、私は『メイリンの存在意義はルナマリアとの対比だと思います』と答えています。
この姉妹をアスランに絡めることによって、その違いを出そうとしていたのだと思ったのです。

今回、この記事を書くにあたって、両澤さんがインタで触れている部分がないかと思って読み返してみたのですが、その結果、これかな?と思いあたったのが、「本物」と「偽物」、「ウソ」と「真実」でした。

アスランの中の「偽物」とは、『前大戦の英雄』という、アスランに対して「他人がつけた評価」であり「独り歩きしてしまったイメージ」だと解釈していただければと思います。

ルナマリアが見ていたアスランとは『前大戦の英雄』としてのアスランであり、彼女があこがれ、求めていたのはそういうアスランだったのでしょう。
「もっと力を見せてください」と言っていたように、ルナマリアの中のアスランは、強くて力を示してくれるアスランだったのだと思います。

「英雄」としてのアスランは、間違いなくアスランがもつ一面ではあるけれど、それがアスランのすべてではないのですよね。他の一面も持っている。ミネルバとAAの間に入り、ぐるぐる悩むアスランだって本当のアスランなのです。

これと似たようなことを、キラがラクスについてこう言っています。
「『ラクスはこうだから』って決められるのは困る。『そうじゃないラクスはいらない』とか。」

ルナマリアは最初からアスランに興味を持ち、自分から色々とちょっかいを出しては近づき、その後は直属の部下になってアスランと話す機会も多かった。それなのに、目の前にいるアスラン本人を自分自身の目でちゃんと見ていなかった。
「つくられたアスラン像」を見ていたルナ。

一方、メイリンはそういう先入観やイメージではなく「実際のアスランがどういう行動・考えをする人なのか」を見ていた。(以前のデータを調べてチェックはしていましたけど…(^_^;)

アスランはミネルバ配属後、部署が違う為、ブリッジクルーのメイリンとは殆ど話した事もなかったとカガリに言っていましたが、メイリンはちゃんと見ていたと思うのですよ。その前の、アレックス・ディノのときのアスランを。
軍人であることを捨て、他国の民間人という立場になっているのに「この状況を黙って見ているわけにはいかない」と言って、わざわざユニウスセブンの破砕作業に加わろうとするアスランを。(自分の正体を自らバラす様なことをやっちゃう人なんですよ、ねぇ?)

その違いが、「アスランはスパイかもしれない」という場面に遭遇した時に、「そんな人だったのか、裏切られた」と思うか、「なんで?そんな人じゃないはずだ。」と思うか、そこに現われてしまった。

そして、このアスランに対する見方が違ったが為に、その後の二人の運命が変わってしまった訳ですよね。
メイリンは『ゆっくり静かにですが、じっくり見ていく子』だったから、アスランについていくことになった。

しかし、一緒に脱走することになってしまったのはメイリンの本意ではなかったと思うんです。
最初は、逃がしてあげるだけのつもりだった。たまたまレイに見つかって「その存在に意味はない」と言われ、殺されそうになったからついていくことになっただけで…。

でも、逆にそういうレイを見てしまったからこそ、アスランについて行こうと思うようになったのではないかとも思うのです。
アスランは、あの状況の中「メイリンは関係ない」と言い、身を呈して自分をかばってくれた。
十分に信用に足る人間です。
でも、レイと議長はおかしい。そう感じた。だから、今度はミネルバに残っているルナマリア(&シン)のことが心配になった。

42話をもう一度観返してみたのですが、「メイリン、君はここに残れ」と言われた時、メイリンはシンとルナを思い浮かべています。どちらかと言えばシンはおまけでお姉ちゃんが気がかりでという感じの回想でした。(笑)
お姉ちゃんが心配で仕方がなかったのだと思うのです。
そして、 これから起こることを考えると、一人置いて行かれるのは不安で仕方がなかったのだと思います。
「おいていかないでください。」と言った時にアスランの胸にすがって泣くという演出。
あれが神経を逆なでするんですよね。(^_^;)(それとも確信犯ですかね。女難を煽るんだったらそうですよね。)
メイリンのどうしてもついて行きたいという気持ちを表現するには、あの表現だったのかもしれませんが。

結果、本物のラクスに付いたメイリン。偽物のラクスに付いて、シンと同じく議長にだまされることになってしまったルナ。

宇宙にあがるときにオーブの軍服ではなくザフトの軍服を着ていたことやエターナルに乗り込んだことからも、メイリンがあくまでも「私はザフトの軍人だ」という自覚を持って宇宙にあがったのだという事がうかがえます。そして、二人が宇宙で再び出会った時に、メイリンがルナに投げかけた言葉は「どっちのラクス様が本物か、なんでわかんないの?」でした。

本編視聴時、「メイリン、この場でそれはないでしょう?」というような感想を多くの人が持たれていたと思います。
「論点ずれてるよ」みたいな。

でも、こうやって考えてみると、この二人が陣営を分け戦うことになってしまったのは、やっぱり「本物」か「偽物」かだったのだろうなと。
他人が言っていること、みんなが言っていること。それは本当なのか?
表面だけ見て、その奥の大事な部分や別の側面を見逃してはいないか?
それが、この二人が背負わされたテーマだったのではないでしょうか。

ミーアのライブを見て、何だかおかしいぞと思い「何か変わられましたよね。ラクス様。」と言ったのはメイリン一人。
このときから、ちゃんと見ている子だったのですね。

確かに、あれだけラクスとイメージが違っているのだから、普通ならおかしいと思うはず。偽者だとすぐばれてもよさそうなもの。
それなのに、偽ラクスが堂々とまかり通ってしまうのは「顔と声が同じ」というだけでラクスと信じて疑わない、表面ばかりを見て本質を見抜くことが出来ないプラント一般市民&ザフト兵&地球の一般市民、みんなに問題がある。
プラント(&地球)の国民がこういう状況だから、デスティニープラン導入まで議長によって上手く扇動されてしまったのだよ。ということが言いたかったんだろうなと思うのですよね。

しかしあの頃は、メイリンの「変わられましたよね。ラクスさま。」にそんなに重要な意味があったとは思いもしませんでした。(^_^;)
うろたえるアスランばかり見てましたから。(笑)

メイリンにとってアスランは「信頼してついていける人」だということに間違いはないと思うのですよ。
でも、『ゆっくり静かにですが、じっくり見ていく子』であるメイリンは、アスランが自分に気のないこともちゃんと分かってると思うんです。
アスランがどこを見ているのか。カガリとアスランがどういう関係なのか。

アスランが好きだから、助けた。アスランが好きだから、そばにいた。
確かにそう考えることもできるけれど、でも、そういう目で見なくともメイリンの行動はちゃんと説明できると思うのですが。
いかがなものでしょう?

ルナとメイリンについて。
あと一回、書きたいと思っています。

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